2020年3月29日より羽田新航路の運用がついに始まります。弊社が、新航路のルートでもある目黒駅の目黒川付近にあることもあり気になって調べてみました。そもそも試験飛行の時に近くを飛ぶ旅客機を見た際に、「近いところ飛ぶな」と思い、2つの疑問がわきました。
1つ目の疑問は、世界的にも有数の大都会の上空を、わざわざこのルートで飛ぶ必要があるのか?
国土交通省の発表では、天候にもよるようですが羽田は着陸する際の進入角度が世界で一番厳しい条件になる場合があるらしいのです。ただし「なぜ、そんな厳しい条件で??」と正直疑問が残ります。
2つ目の疑問は「新航路付近の高層マンションや住宅は、騒音や振動問題によって価値は下がらないのか?」
私は不動産の取引を行う会社を経営していますので、不動産の価値的な側面から解釈します。
国土交通省の発表によると、目黒付近を通過する飛行機の高度は約600mらしいです。ちなみに、その高度で出る騒音はおよそ68~74db(目の前でセミが鳴いているくらいの騒音)。
この話を聞くと高層マンションの高層階にお住まいの方々は、不安になりますよね。ちなみに50階建てのマンションの高さをおおよそ200mとして考えると、さらに騒音が大きくなります。
しかし、高層マンションの場合、構造上騒音には強く設計されていますので、窓を開けていなければ、それ程気にはならないと思います。少なくとも私個人的には、全く問題を感じない程度の騒音だと思います。
国土交通省の発表によると、建物の中では25db(ささやき声程度)らしく、このくらいであればあまり気にならないですよね。
私が気になるのはもっと羽田空港に近いルート直下の一戸建てやアパート。木造家屋や軽量鉄骨像などの比較的、遮音性能が高くない建物は、建物の中にいても、騒音や振動を強く感じる可能性が高いと思います。その結果、不動産価格が値下がりするストレスがかかります。
でも、実は不動産のご購入者にはさまざまな事情があり、需要があります。ネガティブな要素があるとしても、それが物件の他の様々な要素と比較して、大したことないと考える方も大勢いらっしゃいます。
特に最近の大田区(東京都)や川崎市(神奈川県)は住宅地として非常に速いピッチで環境が整備されています。人気も高いです。
そのようなエリアが騒音、振動問題だけでは、値下がりするとは考えにくいと考えます。
私の結論としては、今回の羽田新航路では、エリア相場の値下がりにはつながりにくいと予想します。
もし、騒音や振動が気になられて物件の売却をご検討の方がいらっしゃいましたら、是非弊社へご相談下さい。