新築物件は儲からない!?
“不動産投資”と聞くと皆さんはどのようなイメージを思い浮かべますか?
新築やデザイナーズマンションの一室を保有する、“マンション投資”を思い浮かべる方が少なくないのではないしょうか。
数年前まではそれが常識でしたが、最近は収益不動産の様々な需要に対応すべく、“一棟物件”への融資をする金融機関が増えてきました。
ただし、1棟物件の場合は一室を保有すマンション投資に比べて取得価格が大きくなることが一般的な為、高収入の方が対象になります。
これを逆手にとると、着実に資産を築き上げたい高収入の方はマンション投資ではなく、一棟物件投資に取り組むことをお勧めします。
ただ、高収入の方でもマンション投資を始める方が多いのが実情です。
もちろん、その理由は明確です。
不動産投資ビギナーからすれば、1つの区分所有マンションあたり、3,000万円~4,000万円の間で物件の取得ができる手軽さや、
豪華な設備、首都圏といったロケーションで新築マンション投資ができるという安心感があります。
それに加え、豊富な銀行融資のラインナップがあることから、本来は参入障壁が高いイメージの不動産投資をそこまで抵抗なく始めることができるからです。
ただ結論から申し上げますと、ワンルームマンション、特に新築物件は儲かりません。資産にもなりません。
新築ワンルームマンションを販売する業者は、税金対策や保険として取得をすることを勧めてきますが、儲かると言って販売はしていないのです。
仮にローンが終わるまで保有ができれば、不労所得の獲得にはなるのですが、そこまで保有し続ける方はごく一部に過ぎません。
“一棟物件投資” と “マンション投資” を比較
弊社のお客様の中で、マンション投資から1棟物件を保有した後、再度マンション投資をした方はいません。
この意味がおわかりますでしょうか?
一棟物件投資がマンション投資に比べてなぜ良いのか?を解説をしていきます。
また、今回の記事については動画でも詳しく解説をしております。
「新築ワンルームマンションはリスクが高い?」
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マンション投資をお勧めしない「3つのネガティブポイント」
1.利回りが低すぎる
投資マンションデベロッパーは、売ることで会社を成り立たせています。
つまりは、まず物件を買っていただかなくてはなりません。
それはすなわち、シンプルに買ってくれる人(年収450万円以上)の満足度を上げることが大切です。
構造や豪華設備、超が付くほどの好立地、広告戦略等々、そのせいで物件価格が高騰します。
しかし、実は賃貸のマーケットから見ると、使い手が多いとは思えません。
その理由は、高くなった家賃です。
例えば、
都内の新築好立地分譲マンションの家賃は、約20平米で10万円程度が多いですが、
一人暮らしに20平米に10万円出せる人を想定すると、
20代後半から30代の年収500万以上の一人暮らしの方です。
(下記参照)
現代の理想の家賃は、年収(月収)の25%以内といわれています。
つまり、年収500万円(月収41.6万円)の場合、
10.4万円の家賃が理想といえます。
上記のデータを見るとわかりますが、
日本人の場合、30代で10万円の家賃が支払い可能な人は15%です。
かなりの少数派です。
結論、その都内の新築好立地分譲マンションはそこまで賃料が高くならない一方で、投資家の満足度を上げ販売しやすい物件にした分、取得価格は高くなります。その利回りを計算すると、、、
●家賃が10万円、販売価格が3000万の場合
→利回りは4%程度
そこから管理費などを引かれますから、かなり利率が悪いです。それでお金を借りて投資をしようとすると、絶対に逆ザヤになります。
2.家賃が下がる
これはマンションでもアパートでも同じですが、
築20年以内の物件は新築から20年までの間で15%から20%下落します。
ほぼ必ず家賃が下落します。
3.買った価格が下落する
通常ものを買って古くなったから売ると必ず安くなりますよね。
マンション投資の場合、3000万の物件だとすると、80%以上が建物の価格であることが多いです。
土地は資産なので減りにくいのですが、建物は確実に劣化します。
特に新築で購入すると、劣化するため売るとき安くなります。
そして、2つ目の理由にもあったように、家賃も下落します。
最後に
投資としては、
家賃が下がり、売却価格が下がるものは絶対に買わないはずなのですが、豪華マンションで投資家自身が住めるような条件の物件になっているので、購入はしやすい。
ここがポイントです。
投資物件を借りて住む人たちの年収は400万以下の方が圧倒的に多いです。
その人たちは、好立地、豪華マンションには住めません。
不動産投資の最大の顧客は賃借人です。
賃借人の気持ちを今一度よく考えてみましょう。
理論的に考えてみると、
ワンルームマンション投資以外の選択肢がある投資家は、わざわざ購入する必要がないのではないでしょうか?