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コラム#59 約120年ぶりの改正!瑕疵担保責任の変更ポイント

筆者

瑕疵担保責任とは、売主が所有物件を売った後に買主に対して負わなければいけない責任のことを指します。
代表的なものでいうと、雨漏りやシロアリ、排水管の補修工事など、引き渡しが終わり実際に住んだあとに発覚した瑕疵は売主の責任ですよ、といった法律です。

しかしこの法律、実は明治31年に作られたもの。なんと、約120年前も昔になる、当時の総理大臣は伊藤博文のときのルールを今でも適用していたのです。それが2020年4月より、瑕疵担保責任から契約不適合責任に内容・名称が変更されました

どんな変更点があったのか。分かりやすく一言でいうと「契約違反はやり直してください。嫌なら値引きで対応してください!」といったもの。
瑕疵担保責任のときは、隠れた瑕疵のみ請求できるものでした。しかし「隠れた瑕疵」の立証の定義があいまいで立証が難しく、トラブルが減らないため法律がやっと改正、適用されました。その内容を詳しく説明します。

1.契約不適合責任の責任範囲

旧民法では買主が被害を受けることが多かったことから、改正後は売主の責任範囲を広げることで買主が請求できる権利を増やしました

契約書に記述があるかどうかを基準に判断するということは、当たり前に感じるかもしれませんが、契約書に基づき責任の所在を明瞭にすることになりました。
法改正により売主の責任範囲が広がったため、売主になるのであれば、これまで以上に契約書にしっかり目を通すことが大切です。

しかし難しい契約書を隅から隅まで理解するのは難しいものです。
お付き合いある不動産会社が契約書の内容まで分かりやすく教えてくれるかは重要なポイントになります。

2.買主が権利を使える期間と方法

買主が売主に請求できる権利についてみていきましょう。
改正前は損害賠償請求権と契約の解除、この2つのみでした。

損害賠償請求権とは、瑕疵の責任があった場合、修繕費用を売主にたいして請求できる権利のこと。改正後は損害賠償請求の範囲が買主の履行利益にまで広がりました。

契約解除権とは、契約書に違反があり、売主に対して一定期間の履行催告をしたものの、契約通りに履行されなければ買主は契約を解除できるというものです。

法改正後は上記の二つに加えて、追完請求権・代金減額請求権の二つが追加されました。

追完請求権とは、足りない分を補う請求ができる権利のこと。分かりやすくお水をネットで注文した例で説明します。もしあなたがお水を10本注文して8本しかなければ、売主に対してあと2本持ってきてもらうよう請求しますよね。この権利が契約書の条文に追加されたことで、すべてではないですが、改正前に比べて買主は主張ができ、認められやすくなりました。

代金減額請求権とは、もしあなたがお水を10本注文して8本しかなければあと2本持ってきてもらうよう請求しますよね。それでも売主が不足分を2本持ってこなかった場合、割引きしてください!と請求できる権利です。

3.権利の時効

改正前は、買主が物件の瑕疵を知った時から一年以内に売主に言わなければ請求する権利が失効し、改正後は、買主が不適合を知った時から一年以内に売主に言わなければならなくなりました。

改正前と後で具体的な違いがいまいち分からないでしょう。端的にいうと、買主が業者に見積もりをとるなどの瑕疵の根拠を示さずとも、売主に通知をするだけでよくなりました。通知をした時点で買主の売主に対する請求権利が保護されるようになりました。
しかし、もし買主が瑕疵を知った時から請求通知をせずに一年を超えた場合は追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除、これらすべての請求が出来なくなるため要注意です!これを期間制限といいます。

4.危険負担の変更点

もし物件を買主に引き渡す前に、地震や火事で目的物が消失してしまった場合です。
改正前は買主が代金を負担することになっていました。
改正後は買主が支払いを拒否する権利が与えられたのが大きな変更点です。
ただ、引き渡しを受けて登記をする前に燃えて消失してしまった場合は、買主は支払わなければいけません。引き渡しのタイミングで危険負担も売主から買主にわたります。

まとめ

今回、契約不適合責任への法改正は、買主の負担を減らすものになりました。そのため、物件売却を検討する方はリスクを軽減するために責任の所在を契約書に記載しておきましょう。

どちらが費用を負担するのか、契約書の内容が基本的に基準となります。専門的な知識がないと中々難しい点があるため、事前に勉強したり安心できる不動産会社と相談するなど、よく検討しておきましょう。

カイロスマーケティングでは不動産投資のご相談を受け付けております。投資に対してお持ちの不安や疑問を、私たちと一緒に解決していきましょう。

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