ワンルームマンションをリフォームしたEさんの体験談
入居者が退去すると、オーナーの家賃収入はゼロになります。
オーナーとしては、できるだけ早く次の入居者を見つけ、家賃収入を得たいところ。
しかし、好立地の新築物件ならともかく、駅から離れた中古ワンルームマンションだと、なかなか入居者が見つかりません。
こうした悩みを抱えていたEさんは、思い切ってリフォームしてはどうかと思い付きます。
退去時には原状回復のためのクリーニング費がかかるし、リフォーム費用の一部は敷金から補填すればよい。何より、家賃収入ゼロの生活から抜け出すことが急務。
リフォームすると決めたEさんは、不動産会社を通じてリフォーム会社を紹介してもらいました。
リフォームで家賃アップも可能に
「部屋をグレードアップしたい」とリフォーム会社に要望したEさん。ただ、手元の資金が少なくリフォーム予算は20万円くらいを想定していました。
数日後、リフォーム会社から見せられたプランは、とても魅力的なものばかりでしたが、予算内に収まるものがありません。
「物件の魅力を高めることで早急に入居者が現れることはもちろん、家賃のアップも期待できる」ともリフォーム会社から聞いていたこともあり、中途半端な改修より、思い切ってやろうと考え直したEさん。
金融機関から追加融資を受け、50万円のプランを契約しました。
数日後、リフォームが完了した室内を見るとイメージよりもはるかにいい仕上がりに。
これなら、多少家賃を値上げしても入居者が見つかるだろうと期待を膨らませたEさんは、不動産会社に相談して1万円以上アップします。
購入時に借りたローンもまだあるので、リフォームのローンはスピーディーに完済させたいという狙いもありました。
強気の姿勢が裏目に…
ところが、2カ月が経過しても入居者はなかなか現れません。このままでは、ローン返済で持ち出し(損失)が増える一方です。
いよいよ3カ月目となったとき、不動産会社から「家賃を元に戻さないか」という提案を受けます。
「家賃を下げると返済計画が狂う。でも、このままでは元も子もない」と、家賃を元に戻してから一週間後、入居者がようやく見つかったのです。
これで、家賃収入ゼロの生活からは解放されますが、手元にはリフォームローンも残り、その返済に追われる毎日となりました。
国税庁「令和元年分民間給与実態統計調査結果について」を見ると、給与取得者の年間平均給与は、令和元年分で男性の場合でも540万円にとどまっています。
普通に生活をしていくには事足りる金額ですが、資産を形成して生活レベルを上げ、時間的にも経済的にも豊かな人生を送るには不十分といえるでしょう。このレベルの資産額や給与所得にとどまる限り、ぎりぎりの生活を強いられる人生はいつまでも変わりがないといえそうです。
この点、収益不動産の購入によるマンション投資は、給与所得から自分の預貯金を確保するという一般的な行動からの脱却を可能にします。資産を購入し、資産からの収入を得るということは、給与所得のみに依存しながら余ったお金を金利の低い銀行預金として置いておくという一般的な行動とは資産形成のスピードも金額も次元が大きく異なります。
あえて少数派の行動を取ることで、資産形成がなかなか進まないというループから脱出するという大きな意義がマンション投資にはあるのです。
まとめ
リフォームは相手を知ってから
どのような内容のリフォームだったのかが分からない部分がありますが、まずそのリフォームは本当に他のアパート・マンションと比べて入居者にとって魅力的に映るものだったのでしょうか?
大きなリフォームは必要ない
大きなリフォームはそうそう必要ないと思います。ちょっとしたプチリフォームでも部屋のイメージは変わりますし、それは写真映りが良くなることにもつながります。
それに大きなリフォームをして賃料が上がるのは、本末転倒と言わざるを得ません。
賃料と言うのは、ユーザーにとって一番気になる部分。
ここにおいて少なくとも同一条件のアパート・マンションとは戦えるようにしておかないと選ばれにくいでしょう。
ユーザーが本当に求めていることを考えてみましょう
自分が賃貸を借りるときに気にするポイントはなんですか?
さまざまなポイントはあると思いますが、最終的には予算による取捨選択になりませんか?
取捨選択されるポイントに力を入れるよりも、他よりもちょっとだけ抜きんでて、それでいて最大のポイントである賃料での差別化を図るのが、一番選ばれる賃貸ではないでしょうか。
なお、個別具体的な考え方や投資手法は物件によってケースバイケースです。
より詳細な情報やノウハウ等についてはお気軽にお問い合わせください。